【開催報告】日本ファシリテーション協会 【ブリーフセラピー入門セミナー】7/22, 東京葛飾
日本ファシリテーション協会、東京支部の定例会でソウルフルパートナーズが「ブリーフセラピー入門セミナー ファシリテーションに役立つ心理療法の視点」を開催いたしました。
日本ファシリテーション協会のサイト
土曜日の午後の暑い中「かつしかシンフォニーヒルズ」にて会員の方、非会員の方を合わせて21名の方にご参加いただきました。
3時間半の長めのお時間、講義のほかに、相談のライブセッション、グループワークと変化をつけて、ブリーフセラピーのエッセンスをお伝えしていくプログラムです。/
ブリーフセラピーでは、問題となっている原因は、その人の過去・思考・行動の中にあるのではなく、今その人をとりまくシステム全体との相互作用と考える
最初に成海先生が、一般的な心理療法(主に認知療法・認知行動療法)についての基本的な考え方(現在のクライアントの問題は、個人の過去に原因があり、それを捜して、を直す、治す、正すことを目的としている)を説明。
一方心理療法でもそれとは異なるアプローチを行っている、ブリーフセラピーについて、その基本的概念を説明。問題の原因はその人の内部ではなく、今その人をとりまく、システムとの相互作用であると考え、その相互作用の変化を促して問題を解決・解消していこうとする心理療法。また、問題を解決するために行う行動こそが逆に問題となっている「解決努力」についてお話しをいたしました。
次に実際にブリーフセラピーの相談の場面を20分間、ライブセッションとして参加者にみていただく。クライアント役の方とは事前打ち合わせ一切なしです。
終了後クライアント役の方から、「なにが起こっているのかよくわからないけれど、ともかく気持ちが軽くなった。」と感想をいただきました。
見学いただいたみなさんには、ブリーフセラピーが他の手法といかに違うか、けして魔法でもなく、クライアントがセラピストとの会話を通じて今ある問題に自分から前向きに向かっていこうという気持ちの変化を見ていただき、そのインパクトは大きかったようです。
グループワーク 「ブリーフセラピーの視点で、ファシリテーションの場での課題解決を考える」
ライブセッションで場が温まったところで、後半は次のようなグループワークを行いました。
ファシリテーションでの課題解決!
1.会議やファシリテーションで困ったなぁ、と感じる場面を次から選ぶ。
2.選んだ場面で、どんな「解決努力」をしそうか、考えてみましょう。
3.その「解決努力」を止めるべく、何か別の行動のアイデアを出し合いましょう
参加者がFAJの会員でいらっしゃるので、グループ内で役割決め、段取りをさっと決めていただいて、各グループ活発な話し合いで盛り上がっていました。
3の解決努力を止めるについては、けが人が出ない程度に徹底的に話し合うなど、ユーモアも含めた議論が展開していました。
ブリーフセラピーの考え方、社会に広まったほうがいいな
最後に感想を一言ずついただきました。
- ブリーフセラピーの解決努力とファシリテーション。似ているような違うような、モヤモヤしているところがあります。
- 正攻法がかならずしも解決には向かわない。
なんでも型ができると「~すべき論」になってしまうリスクがある。 - 今日のグループワーク、AIには2のアドバイスはできても、3の提案はできないなと感じました。
ブリーフセラピーの考え方、社会に広まったほうがいいな と感じました。と嬉しい言葉も!
/
もやっとしたかたも含めて、いつもと違うものの見方で会議での問題の解決方法について、一つのヒントを得ていただけたようです。
会議の場面だけでなく、いろんな場面で使えるブリーフセラピーの手法、是非日々のコミュニケーションにも役立てていただきたいと思います。